【第1回】社内AIチャットシステムOla-UIを構築しよう!- Ollama環境構築編
はじめに
この連載では、Ola-UIという革新的なRAG(Retrieval-Augmented Generation)システムを、1台のWindowsパソコンに構築する方法を3回に分けて解説します。
Ola-UIとは?
- 会社のデータと対話できるAIチャットシステム
- ローカル環境で完結するためセキュアで安心
- クラウドAPIと比べて圧倒的な低コスト(3年間で4,000万円以上の削減!)
- 複数のナレッジセットを持ち、部門ごとの専門AIを実現
この連載の全体像
- 第1回(本記事): Ollama環境構築 - AIの心臓部をインストール
- 第2回: PHP環境構築 - Webサーバーの準備
- 第3回: Ola-UI本体の設置と起動 - システムの完成
本記事の目標
第1回では、AIの心臓部となるOllamaをWindowsパソコンにインストールし、大規模言語モデル(LLM)をダウンロードして動作確認を行います。
所要時間
- 📅 約30〜45分(モデルのダウンロード時間を含む)
必要な環境
- OS: Windows 10/11(64bit)
- CPU: Intel Core i7以上(Ryzen 7以上)
- メモリ: 16GB以上(32GB推奨)
- GPU: NVIDIA RTX 3060以上(RTX 4060推奨)
- ストレージ: SSD 50GB以上の空き容量
- インターネット: 安定した接続(モデルダウンロードで5〜10GB)
💡 Tip: ゲーミングPCや高性能ワークステーションがあれば理想的です!
STEP 1: Ollamaのダウンロード
1.1 公式サイトへアクセス
-
ブラウザで以下のURLにアクセス:
https://ollama.com/download -
「Download for Windows」ボタンをクリック
1.2 インストーラーの実行
-
ダウンロードした
OllamaSetup.exeをダブルクリック -
ユーザーアカウント制御のダイアログが表示されたら「はい」をクリック
-
インストールウィザードに従って進む:
- Install Location: デフォルト (
C:\Users\<ユーザー名>\AppData\Local\Programs\Ollama) のままでOK - Create Desktop Shortcut: チェックを入れると便利
-
「Install」ボタンをクリック
-
インストール完了まで待機(約1〜2分)
-
「Finish」をクリックして完了
STEP 2: Ollamaの動作確認
2.1 コマンドプロンプトを開く
- Windows + R キーを押す
cmdと入力して Enter- 黒い画面(コマンドプロンプト)が開きます
2.2 Ollamaのバージョン確認
コマンドプロンプトで以下を入力:
ollama --version
期待される出力例:
ollama version is 0.3.12
✅ バージョン番号が表示されればインストール成功です!
STEP 3: 大規模言語モデル(LLM)のダウンロード
3.1 推奨モデル: Gemma 2 (27B)
Ola-UIではGemma 2 27Bを推奨しています。このモデルは: - 高い日本語能力 - 優れた推論性能 - ビジネス用途に最適
3.2 Gemma 2 27Bのダウンロード
コマンドプロンプトで以下を実行:
ollama pull gemma2:27b
実行中の表示例:
pulling manifest
pulling 8934d96d3f08... 100% ▕████████████████▏ 15.5 GB
pulling 8c17c2ebb0ea... 100% ▕████████████████▏ 7.0 KB
pulling 7c23fb36d801... 100% ▕████████████████▏ 4.8 KB
pulling 2e0493f67d0c... 100% ▕████████████████▏ 59 B
pulling fa304d675061... 100% ▕████████████████▏ 91 B
pulling 42ba7f8a01dd... 100% ▕████████████████▏ 557 B
verifying sha256 digest
writing manifest
success
⏱️ 所要時間: 回線速度にもよりますが、10〜30分程度
3.3 軽量モデルの選択肢(メモリが少ない場合)
もしメモリが16GB以下の場合は、以下の軽量モデルを検討してください:
Gemma 2 9B(推奨代替案)
ollama pull gemma2:9b
- メモリ要件: 16GB
- ダウンロードサイズ: 約5.5GB
- 性能: 27Bより劣るが実用レベル
Gemma 2 2B(最小構成)
ollama pull gemma2:2b
- メモリ要件: 8GB
- ダウンロードサイズ: 約1.6GB
- 性能: 簡単な質問応答に適する
STEP 4: 埋め込みモデル(Embedding Model)のダウンロード
RAGシステムでは、テキストをベクトル化するための埋め込みモデルも必要です。
4.1 推奨モデル: mxbai-embed-large
ollama pull mxbai-embed-large
実行中の表示例:
pulling manifest
pulling 42c3ecf0f4de... 100% ▕████████████████▏ 669 MB
pulling 819c2adf5ce6... 100% ▕████████████████▏ 7.0 KB
pulling e8de95f80fd5... 100% ▕████████████████▏ 4.7 KB
pulling 7f76e2b99e30... 100% ▕████████████████▏ 29 B
pulling 7831e101d919... 100% ▕████████████████▏ 555 B
verifying sha256 digest
writing manifest
success
⏱️ 所要時間: 約3〜5分
4.2 代替案: nomic-embed-text(多言語対応)
日本語に特化する場合は以下も推奨:
ollama pull nomic-embed-text
STEP 5: ダウンロード済みモデルの確認
5.1 インストール済みモデルのリスト表示
ollama list
期待される出力例:
NAME ID SIZE MODIFIED
gemma2:27b 8934d96d3f08 15.5 GB 2 minutes ago
mxbai-embed-large:latest 42c3ecf0f4de 669 MB 1 minute ago
✅ 上記のように2つのモデルが表示されればOKです!
STEP 6: Ollamaの動作テスト
6.1 対話モードで起動
ollama run gemma2:27b
起動メッセージ例:
>>> Send a message (/? for help)
6.2 簡単な質問をしてみる
以下のように入力してEnterキーを押します:
こんにちは!あなたの名前を教えてください。
AI応答例:
こんにちは!私はGemmaです。Googleによって開発された大規模言語モデルです。
何かお手伝いできることはありますか?
✅ このように応答があれば動作確認完了です!
6.3 対話モードの終了
/bye
または Ctrl + D キーを押します。
STEP 7: 環境変数の設定(重要!)
Ola-UIが正常に動作するためには、環境変数の設定が必要です。
7.1 Ollamaのインストールパスを確認
通常は以下のパスにインストールされます:
C:\Users\<ユーザー名>\AppData\Local\Programs\Ollama
7.2 環境変数の設定手順
① システムのプロパティを開く
- Windows + R キーを押す
sysdm.cplと入力してEnter- 「システムのプロパティ」ウィンドウが開きます
② 環境変数画面を開く
- 「詳細設定」タブをクリック
- 「環境変数」ボタンをクリック
③ OLLAMA_HOST の設定
- 「システム環境変数」セクションで「新規」をクリック
- 以下の情報を入力:
- 変数名:
OLLAMA_HOST - 変数値:
http://127.0.0.1:11434 - 「OK」をクリック
④ OLLAMA_MODELS の設定(任意だが推奨)
- 再度「新規」をクリック
- 以下の情報を入力:
- 変数名:
OLLAMA_MODELS - 変数値:
C:\Users\<ユーザー名>\.ollama\models - 「OK」をクリック
⑤ OLLAMA_NUM_PARALLEL の設定(複数リクエスト対応)
- 再度「新規」をクリック
- 以下の情報を入力:
- 変数名:
OLLAMA_NUM_PARALLEL - 変数値:
4(同時処理数、環境に応じて調整) - 「OK」をクリック
⑥ GPU使用の設定(NVIDIA GPU搭載の場合)
- 再度「新規」をクリック
- 以下の情報を入力:
- 変数名:
OLLAMA_GPU_LAYERS - 変数値:
999(全レイヤーをGPUで処理) - 「OK」をクリック
💡 Tip: GPU非搭載の場合はこの設定は不要です。
⑦ すべてのダイアログを「OK」で閉じる
STEP 8: Ollamaサービスの再起動
環境変数を反映させるため、Ollamaサービスを再起動します。
8.1 タスクマネージャーでサービスを確認
- Ctrl + Shift + Esc キーでタスクマネージャーを開く
- 「詳細」タブをクリック
ollama.exeまたはollama app.exeを探す- 右クリック → 「タスクの終了」
8.2 Ollamaの再起動
コマンドプロンプト(または新しいコマンドプロンプト)で:
ollama serve
正常起動メッセージ例:
2024/01/29 16:00:00 Listening on 127.0.0.1:11434
✅ このメッセージが表示されればOKです!
このコマンドプロンプトは開いたままにしておきます。
STEP 9: APIエンドポイントの動作確認
9.1 別のコマンドプロンプトを開く
新しいコマンドプロンプトを開きます(Windows + R → cmd)。
9.2 curlコマンドでテスト
curl http://127.0.0.1:11434/api/tags
期待される出力例:
{
"models": [
{
"name": "gemma2:27b",
"modified_at": "2024-01-29T07:00:00.000Z",
"size": 16629039104,
"digest": "8934d96d3f08..."
},
{
"name": "mxbai-embed-large:latest",
"modified_at": "2024-01-29T07:05:00.000Z",
"size": 669323264,
"digest": "42c3ecf0f4de..."
}
]
}
✅ JSON形式でモデル情報が返ってくればAPI動作確認完了!
STEP 10: Ollama起動の自動化(任意)
Windowsを起動するたびに ollama serve を実行するのは面倒なので、自動起動を設定します。
10.1 バッチファイルの作成
- メモ帳を開く
- 以下の内容を入力:
@echo off
echo Starting Ollama Server...
start /B ollama serve
timeout /t 5 /nobreak > nul
echo Ollama Server Started!
echo API Endpoint: http://127.0.0.1:11434
pause
- 「名前を付けて保存」で以下のように保存:
- ファイル名:
start_ollama.bat - 保存場所:
C:\Ollama\など(わかりやすい場所) - ファイルの種類: 「すべてのファイル」
10.2 スタートアップへの登録
- Windows + R キーを押す
shell:startupと入力してEnter- スタートアップフォルダが開きます
- 先ほど作成した
start_ollama.batのショートカットをこのフォルダにコピー
✅ これでWindowsログイン時に自動でOllamaが起動します!
トラブルシューティング
Q1: ollama: command not found と表示される
原因: Ollamaのパスが通っていない
解決策:
1. Ollamaを再インストール
2. コマンドプロンプトを再起動
3. 環境変数PATHに C:\Users\<ユーザー名>\AppData\Local\Programs\Ollama を追加
Q2: モデルのダウンロードが途中で止まる
原因: ネットワーク接続が不安定
解決策:
1. ダウンロードを中断(Ctrl + C)
2. 再度 ollama pull コマンドを実行(途中から再開されます)
Q3: GPUが認識されない(NVIDIA GPU搭載の場合)
原因: CUDAドライバーが未インストール
解決策:
1. NVIDIA公式サイトから最新のGeForce Driverをダウンロード
2. インストール後、PCを再起動
3. 以下のコマンドで確認:
cmd
nvidia-smi
4. GPU情報が表示されればOK
Q4: メモリ不足エラーが出る
原因: モデルサイズがメモリ容量を超えている
解決策: - 軽量モデルに変更(Gemma 2 9BまたはGemma 2 2B) - 他のアプリケーションを終了してメモリを解放 - メモリを増設(32GB推奨)
まとめ
本記事で実施したこと
✅ Ollamaのインストール
✅ 大規模言語モデル(Gemma 2 27B)のダウンロード
✅ 埋め込みモデル(mxbai-embed-large)のダウンロード
✅ 環境変数の設定
✅ APIエンドポイントの動作確認
✅ 自動起動の設定(任意)
所要時間
- ⏱️ 実際の作業時間: 約15分
- ⏱️ ダウンロード待機時間: 約30分
- ⏱️ 合計: 約45分
次回予告
第2回: PHP環境構築編
次回は、Ola-UIのWebインターフェースを動かすためのPHP環境を構築します。
次回の内容
- PHPのインストール
- php.iniの設定
- PHP内蔵Webサーバーの起動
- 動作確認
お楽しみに!
参考リンク
著者: Ola-UI サポートチーム
公開日: 2026年1月29日
更新日: 2026年1月29日
カテゴリ: チュートリアル, AI, RAG, Ollama
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#OlaUI #RAG #Ollama #Gemma2 #AI #ChatGPT代替 #ローカルLLM #社内AI #チュートリアル